編集後記 2010年11月号

2010年11月号

一般財団法人日本経済研究所(編集部)

チリのサンホセ鉱山で、落盤事故により地下700m に閉じ込められた33人が生還しました。東京で建設中のスカイツリーは、完成すると高さが634m。これに匹敵するはるか地下深いところ。そこに閉じ込められた方々の心情は、想像を超えます。まずは、生還された皆様に敬意を表し、祝福したいと思います。因みに、国土交通省のホームページによると、「新たな都市づくり空間」として期待されている「大深度地下」について、「大深度地下とは、少なくとも40メートル以深の地下のことです。」と書かれています。そして、東京の都営地下鉄大江戸線は、地下40m より深いところを走っている部分もあるそうです。
科学技術が発展し、その恩恵で平和で便利な暮らしを享受している我々ではありますが、それは生身の人間の様々な営みの積み重ねの上に成り立っているものであるとを、サンホセ鉱山の事故で、改めて強く認識しました。

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