編集後記 2011年4月号
2011年4月号
新年度の始まりです。月報の表紙も変わりましたが、いかがでしょうか?ここから人生の新たな一歩を踏み出す方も多いことと思いますが、それを封じ込めるような大震災が発生しました。被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
「想定」……今回の震災の報道で、良く耳にします。数年前にも多用された時期がありました。手元の古い国語辞典(岩波書店)で引いてみると「そうてい【想定】:こういう情況・条件だったらと、仮に考えてみること」とありました。あくまでも「仮」です。しかし、その「仮」の状態を、一体どこまで深く考えれば足りるのか。この問いには、答えはなく、一人ひとりが判断するしかありません。そしてその際に、「我々は自然に対して無力である。」ことを重要な前提条件の一つとして考えなければならない、と痛感しております。