編集後記 2011年6月号
2011年6月号
今号の「時評」欄で、北海道銀行頭取の堰八様から「当たり前」についてのご指摘をいただきました。私たちは、初めて与えられた時には「新鮮」に感じるものでも、そのうちに「当たり前」と思ってしまいます。どこかで考え直さなければ、復興のキーワードにもなっている「持続可能な社会づくり」も困難でしょう。
ところで、現実の生活を継続する中で、具体的に「どんな状態が持続するのが最適なのか?」「いつまで持続すればよいのか?」については、いろいろな考え方があると思います。先日、機会があって「100,000年後の安全」という映画を観ました。ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、高レベル放射性廃棄物の最終処分に関するドキュメンタリーです。自分では全く想像もできないような未来のことを真剣に議論する専門家の言葉の中には、「持続可能な社会」を考える上での様々な論点があり、その重要性を再認識しました。そして、日本が「持続可能な社会づくり」の先駆者となることを願って止みません。
さて、次号から本欄の担当者が交替します。2年間にわたり拙文にお付き合いいただき、ありがとうございました。これからも、本月報をよろしくお願い申し上げます。