編集後記 2015年2月号

2015年2月号

一般財団法人日本経済研究所(編集部)

昨年末に日本語版が出版されたフランスの経済学者トマ・ピケティによる「21世紀の資本」がマスコミで話題になっています。欧米を含めた世界各国の共通課題でもある格差社会への示唆は、今月号でも東京大学植田先生の「巻頭言」の他にも随所で引用されています。200年以上にわたる資産と所得に関するデータを分析したこの著作が今後の日本経済にどのような影響をもたらすのかが注目されます。
デフレの瀬戸際にあるユーロ圏では、欧州中央銀行(ECB)がついに量的緩和の実施を決めました。長期のデフレと低成長に喘いできた日本の轍を踏まぬよう、金融緩和に続く最後のカードを切ったのです。そのデフレを回避すべく日本国民が選択したアベノミクスは、はたしてこの先も道標と成り得るのでしょうか。今月の特別研究「検証・アベノミクス」では、第3の矢である成長戦略についての評価を掲載しております。
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