編集後記 2016年12月号
2016年12月号
今年も残すところあと1か月となりました。リオデジャネイロオリンピックや米国大統領選挙など、世界中の注目を集める出来事の多かった一年でした。ちょうど一年前の編集後記では、TPP 交渉大筋合意による世界のGDP の4割を占める自由貿易圏の誕生についてコメントしていましたが、トランプ次期米国大統領が公約を貫き通せば、5年間に及ぶ関係者の努力が水泡に帰すことになってしまいます。
来年の大統領就任までに米国内外において水面下で繰り広げられるであろう駆け引きにも注目していきたいと思います。
また、来年は東京オリンピック開催に向けたカウントダウンとなる年でもあります。今月号では、巻頭言において「2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化」を推進する首長連合の國定勇人三条市長に御寄稿いただいております。“本丸”の東京では、シンボルマークからスタジアム設計を含めた事業費の高騰まで、何かと物議を醸しだしているオリンピックですが、地方都市では自らの地域の魅力発信の最大の機会ととらえて、現在までに500近い自治体が参加したプラットフォームが構築されています。
今月号の特別研究では、武蔵野大学の田中茉莉子先生より「リカレント教育を通じた人材の活躍強化」について解説いただいております。OECD でもその有効性が高く評価されるリカレント教育については、少子・高齢化が今後急速に進行していく日本においても、中高年層や一度は離職した女性を対象に国家レベルでのより一層の強化が進むことが望まれます。
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