編集後記 2017年4月号

2017年4月号

一般財団法人日本経済研究所(編集部)

東京オリンピックを三年後に控えた新年度がスタートします。日本では安倍内閣の「一億総活躍社会の実現」の名のもとで、経済の再生のみならず、働き方改革や介護福祉、教育の問題などにもこれまで以上に注目が集まることになると思われます。当研究所が主催しております東京講演会でも、これらのテーマについても経済、国際問題と同様に積極的に取り上げていきたいと考えております。
今月号の特別記事では、慶應義塾大学の深尾光洋先生による毎年恒例の新春講演会での「日本経済の展望~増大する政治リスク~」と題した講演録を掲載しております。2013年4月以降の異次元の金融緩和や昨年1月のマイナス金利導入の効果が見えてこない中、米国の金利引き上げのタイミングも見据えつつ、今後の日本経済の行方について解説いただいております。
また、新年度からは新たなコラム「明日を読む」の連載も開始いたします。今月号の立正大学の吉川洋先生による、物価水準決定に関する財政理論である「シムズ理論」への問題提起を皮切りに、日本経済新聞社の関口和一編集委員、㈱富士通総研経済研究所の早川英男エグゼクティブ・フェロー、政策研究大学院大学の白石隆学長の4名の日本を代表する有識者の方々に、それぞれのご専門である経済、産業、金融、国際関係の分野についてご執筆いただきます。
今年度も会員サービスの向上を目指して、より一層誌面を充実させていきますので、引き続き当研究所へのご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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