編集後記 2017年5月号
2017年5月号
EU の今後を占うとして世界中の注目を集めた仏大統領選挙の第一回投票が行われました。大方の予想通り、親EU の中道系独立候補のマクロン前経済相と反EU の極右政党「国民戦線」のルペン党首が第二回投票に進む結果となり、マクロン大統領誕生がほぼ確実視されています。しかし、4割近くの投票者が反EU で排他的な思想を持つに至った現状は、頻発するテロ対策とともに新大統領の国政運営に大きな課題としてのしかかってくるでしょう。
今月号の特別記事では、慶應義塾大学の土居丈朗先生より、毎年恒例になっております次年度予算案からみた日本の税財政の課題について、今回は特に、「介護保険料への総報酬割導入など社会保障関係費の抑制策」と「配偶者控除の見直しを中心とした所得税制改革」を中心に、わかりやすく解説いただいております。
また、今月号は「IoT 特集号」として、日本経済新聞社の関口和一編集委員によるコラムの他、㈱日本政策投資銀行産業調査部、㈱日経研国際本部からの国内外における業界事情報告に加えて、㈶日経研地域未来研究センターからも「IoT 関連ビジネスが日本の産業や地域にもたらす影響」についてのリポートを掲載しております。
皆様のおかげで日経研月報の編集も5年目に入りました。初心を忘れず、今後も会員サービスの向上を目指して、より一層誌面を充実させていきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。