編集後記 2017年7月号
2017年7月号
今月号は「インフラ・地域への展開を目指して」をテーマに、2年ぶり3度目の「PPP/PFI 特集号」を企画しております。思い起こせば、私自身が銀行のロンドン駐在員時代に、当時の英国で盛んに用いられていた手法であるPFI を研究する日本からの調査チームをアテンドしたのがちょうど20年前の1997年でした。ロンドン駐在員事務所では自主調査レポート「英国PFI の概要―民間資金活用型インフラ整備の評価―」も取りまとめるほか、フランスに代表される欧州大陸各国での官民連携にも調査の範囲を広げたことが、つい最近のことのように記憶に甦ります。その後も日本は今月号で掲載している上下水道事業などについて英仏からの「レッスン」を受講中ですが、各国での経験を上手に活用していくためには、“日本の実情に合わせた形でわかりやすく”翻訳する通訳的存在の役割がますます重要となるのではないでしょうか。
今月号の特別記事では、家族社会学の第一人者である中央大学文学部の山田昌弘先生より、日本における戦後から現代までの家族構成の変化が経済にもたらしてきた影響について、かつて話題となった親同居の未婚者である「パラサイト・シングル」のその後も含めて、わかりやすく解説いただいております。
今後も会員サービスの向上を目指して、より一層誌面を充実させていきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。