編集後記 2018年11月号

2018年11月号

一般財団法人日本経済研究所(編集部)

「おたくの天気予報の気温、間違っていませんか?」真夏の時期の市役所への問い合わせをきっかけに、「“涼しさ”を売り」にスタートしたのが、北海道釧路市の移住・長期滞在事業です。「平均最高気温21度の快適空間での避暑」をきっかけに長期滞在者(=くしろファン)を増やすことを目指して、不動産業、旅行業など民間企業を巻き込んだ地域ぐるみの取り組みによって、同市の「体験移住者数」は7年連続で道内第1位(年間千人超は釧路市のみ)となっています。“夏の涼しさ”という地域にとっての「当たり前」を、外部評価によって見つめ直し再定義・活用した発想は、全国各地の“何もない”地域にとっても、大いに刺激となるのではないでしょうか?
今月の特別記事では、㈱双日総合研究所の吉崎達彦氏より、大統領就任後2年目を迎えて国内外のさまざまな場面で不協和音が生じているトランプ政権の現状について詳しく解説いただいております。11月6日に予定されている中間選挙の結果次第では、政権が一気に求心力を失う可能性もあることから、その行方に注目が集まります。また、今月号より毎年恒例の「下村プロジェクト」研究会がスタートしました。今年度は東京大学大学院教授の福田慎一先生を座長に、シリーズ「技術進歩と日本経済」として人工知能(AI)やロボット技術が日本経済にどのような影響を及ぼすのかについて考察していただきます(全9回連載予定)。
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