編集後記 2019年2月号

2019年2月号

一般財団法人日本経済研究所(編集部)

1月中旬、北九州市の副都心黒崎地区で開催されている「地域づくりマネージャー養成塾」に参加しました。大型店閉鎖により衰退傾向にあった地域に危機感を覚えた地元企業・住民が中心となり2012年にスタートした産学共同の学びの場では、北九州市立大学を中心に策定されたカリキュラムをもとに、年10回毎回2~3時間の講義にワークショップやフィールドワークを実施しています。塾への参加を通じて育った、まちの将来を自分事として考え行動する「まちの担い手(志民)」たちは、「Town(まち)」と「Friendship(友情)」を組み合わせた「Towndship(タウンドシップ)=まちを通じて育む友情」を共有しつつ、自分たちの手で策定したまちづくりビジョン「黒崎タウンドシップ宣言」を旗頭に、自治体や有力企業も巻き込みながら、次世代へのまちの継承に向けてさまざまな活動に取り組んでいます。
今月号の特別記事では、東京大学産学協創推進本部の各務茂夫先生より、米国シリコンバレーで起きているベンチャー投資の循環を通じた「イノベーション・エコシステム」の実態や、自ら主導する起業家教育プログラムの「東京大学アントレプレナー道場」等の取り組みについて詳しく解説いただいております。また、弊財団の技術事業化支援センターも参加する、仮想都市を舞台に新デジタルネイティブ世代の子どもたちの発想と行動からデジタル化経済の本質を探るべく開発・運営されている「ミニフューチャーシティ」についてもご紹介していますので、特別記事と合わせてお読みいただければ幸いです。
今後も会員サービスの向上を目指して誌面を充実させていきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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