編集後記 2019年8月号

2019年8月号

饗場 聖子 (あいば せいこ)

一般財団法人日本経済研究所(「日経研月報」副編集長)

先日子どもを連れて、NPO が主催する川辺散策イベントに参加しました。イベントに参加すれば、通常は競泳禁止の川に入ることができ、川に生息する生き物に触れて観察することができます。参加者は、NPO の職員やボランティアスタッフ、地元住民などが中心です。
そっと川に足を踏み入れタモをかざすと、エビの稚魚を簡単に捕まえることができ、護岸では、環境が整った場所にしか生息しないといわれている「ハグロトンボ」を何匹も見つけることができました(ボランティアスタッフの話によれば、東京23区内ではここでしか生息していないそうです)。かつて公害で汚染された川でしたが、今では鮎が泳ぐ清流に変わっているのも、このように地域を大事に思う人たちの協力があってこそだと感じました。このNPO は、このほかにも学校の課外活動のサポートなど、都会に残る貴重な自然を活かしたさまざまなイベントを企画、運営しているようです。今月号の「地方創生特集号」にちなみ、(「地方」ではありませんが)私の周辺の「地域」活性化の活動例を紹介させていただきました。
さて、次回日経研月報9月号は「スポーツ・スタジアム特集号」を予定しています。その後も、今年度中に2つの特集(「技術事業化支援センター特集号」、「女性起業サポートセンター特集号」)を企画しております。今後も賛助会員様に向けたサービスの向上を目指し誌面を充実させていきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

著者プロフィール

饗場 聖子 (あいば せいこ)

一般財団法人日本経済研究所(「日経研月報」副編集長)